2010年9月24日金曜日

キアロスタミと山形映画祭

「クローズアップ」
山形映画祭とイランの映画監督、アッバス・キアロスタミとの繋がりは、1991年の第二回の映画祭に遡ります。この年の山形映画祭で特別招待作品として上映された『クローズアップ』に驚いた人は多かったと思います。当事者が当事者自身を演じ、一本の映画が成立してしまう。ドキュメンタリー/フィクションの枠を越えたサスペンスと生々しさに溢れた作品です。

その後、93年の第三回の山形映画祭にキアロスタミは審査員として参加します。
この時に上映されたのが『トラベラー』と『パンと裏通り』。『トラベラー』はサッカー見たさにテヘランの競技場を目指す少年を描き、『パンと裏通り』はお使いでパンを買った子供が大きな犬に道をふさがれて通れない様子を見つめます。サッカーの試合に間に合うのか、パンを届けられるのか、見ている方もハラハラ、ドキドキします。

初めてキアロスタミの作品を観た時の驚きをどう言ったらいいのか、難しいです。
ただ、観てくださいと言うしかありません。初めての人はもちろん、観た方も何度でも。

キアロスタミ作品の上映は、9/26(日)@ユーロスペースです。

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